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子どもたちとともに学んだ食の楽しさ

以前子ども相手の仕事をしていたとき、給食の時間はてんやわんやでした。私も食事をしなければならないのに子どもたちに気を取られ、しかしそれもまたやりがいのある仕事でした。そこで感じたのは、子どもたちは雰囲気で食事をしているということです。例えば、あまり好きではないメニューが出たとき子どもは普通残したがるものです。でも、同じ班の子どもたちが「おいしいね」と食べていると釣られて食べるのです。逆に、周りの子が残すとつられて残してしまうこともありました。一度、納豆が出たときは「臭い」とクラス中が大混乱でした。しかし担任の先生がご飯にかけて美味しそうに食べていると、徐々に混乱も収まって食べ始めました。ほとんどの子は家庭でも普段納豆は食べているのに、クラスの同調圧力によって「臭いから食べたくない」と言っていたのかもしれません。小さい子どもの場合は特に、大人が上手に「おいしい」と言える雰囲気を作ってあげるのが重要だと感じた出来事です。

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